休日。
昼過ぎに起きる。
洗濯物干して軽くシャワーを浴びてPCの前に座り読経して座禅して精神を鎮めた。
このゲームに決着をつけるために。
WHITE ALBUM2、雪菜trueをやった。
以下ハイパーオタクキモキモ長文。
このゲームの本当に本当の最後のルートなので、めちゃめちゃに気合を入れた。
一個前にやったのが”あの”かずさtrueだったのでなおさら・・・
一体どれだけの多難と辛苦が待ち受けているのかと戦々恐々だった。
先に言ってしまうと、完全に杞憂だった。
このルートは小木曽雪菜というヒロインの魅力が1000000%発揮されていた。
そして小木曽雪菜を選ぶことによって得られる幸福をまざまざと見せつけられた。
もう4回めになるcoda序盤を消化していく。
さすがにほとんどはスキップで飛ばしてくつもり・・・だったけど、ところどころどうしても止めて見てしまう。
特にかずさの馬乗りシーンは何回見てもウッという気持ちになる。
あと曜子さんが病気になってるっていうことを知ってから読むといろいろなるほどな~と思うとこもある。
なんとなくかずさに自立しなさいよ~とか仄めかしてたりコンサート後すぐにタクシーで帰ってたのはそういうことだったのかっていうね・・・
雪菜にかずさのことを包み隠さず話す選択肢をずっと選んでいくと、かずさのコンサートのシーンで分岐を見せる。
かずさのコンサートから逃げ、雪菜に会いに大阪に行くシーンで春希はかずさと過ごしていたことを包み隠さず話す。
雪菜はヘタレ全開の春希に対してビンタを一発かますものの、それはあまりに弱々しかった。
雪菜が怒っているのは春希がかずさと一緒にいたことではなく、かずさを置いて逃げてきたことだった。
雪菜は全てを知っていた。その上で春希に感謝を述べる。
かずさと一緒にいられずに逃げてきた春希の行為を自分への信頼感の表れだとして、そして全てを伝えてくれてありがとうと。
さらに、かずさを捨てて逃げてきた春希に対してかずさの元へ戻れと叱責する。
本当は、春希に愛してほしくてたまらないのに。
雪菜はあくまで三人での幸せにこだわり続ける。
いくら時間が経っても逃げ続けても、その幸せは掴めない。
だから、ここまでやったのなら最後までかずさの側にいてやれと。
小木曽雪菜・・・あまりにも強く優しすぎる女だ・・・
春希は後押しを受け急ぎ新幹線に戻り東京へ戻る。
この時点で明らかにおっ他のルートとは違うなという感じがしていた。
まずいつもここの段階でしていた雪菜へのプロポーズをしてない。
逃避し続けるんじゃなくてちゃんとかずさと雪菜に向き合う話の流れになってる。
結局コンサートには間に合わなかったけど、春希の内心は明らかに変わっていた。
三人で、周りの皆で幸せになれる道を探していこうと。
かずさにいつもどおり馬乗りになられたあと、雪菜への愛を誓い通した春希。
その後はしばらくはかずさtrueと同じ流れで話が進む。
唯一違うのは、春希が雪菜に対してかずさの状況をメールで報告していること。
三人で幸せになるために、隠さず雪菜に全てを伝えるようになってるんですね・・・
が、かずさに隠れてやってるつもりだったそれもバレていて、曜子さんと秘密裏に行動してたこともバレていた。
春希が隠せてると思って隠れてやってること、ほとんど雪菜とかずさにバレバレで笑う。お前嘘がうまくなったんちゃんうかい。
いやそれだけ女性陣の勘が鋭いということなのか・・・
春希が思っている以上に二人は春希のことを知ってるんですよね~
かずさに曜子さんとの秘密をバラすわけにもいかない春希は八方塞がりになってしまい結局かずさは春希の元を離れていってしまう。
かずさtrueと同じく曜子さんの病気のことを知り失意の底に落ちるかずさ。
春希は再び選択を迫られる、自らと雪菜が幸せになりかずさを見捨てるのか、かずさを取って全てを捨てるのかの選択を。
おれ自身もいや三人で幸せになるっつったってこの選択肢がある限り無理でしょどうしようもないやっぱりホワイトアルバム2に救いはねえ・・・って思ってた。
沈み続けてホテルに引きこもったかずさの元にある日訪問者が来る。
曜子さんが必ず向き合わなければいけない相手、と言ったその相手は、
小木曽雪菜その人だった。
春希はかずさを傷つけてしまったその日、雪菜に「助けて」とただ一文のメールを送っていた。
自らではもうかずさを幸せにはできない。だから雪菜に助けを求めた。
かずさを助けてやってくれと。
雪菜もかずさを救うために一生懸命考えようと決心する。
曜子さんと春希はかずさと対面すると甘やかしすぎてしまう。
だから私がやるしかないと。
かずさと不倶戴天の敵ではなく生涯の大親友として向き合うために。
な、なるほど~~~~と思ってしまった。
絶対の二者択一からの第三の選択肢をいきなり見せられた気分で。
かずさルートやってるときも雪菜ルートを読んでる最中も、自分でこの選択肢にぜんぜんたどり着けなかった。
文章のリードがうまくて、どっちか選ぶしか無いと思い込まされてからのこれだったので脳内麻薬がドバドバ出た。
春希と雪菜は二人である企画を考えていた。
春希が所属する出版社である開桜社のかずさ特集の雑誌に、音楽出版社の雪菜の会社の協賛でかずさの演奏のミニアルバムを付けようという企画。
雪菜がかずさに会い続けるための正当な後ろ盾として。
三社合同とは名ばかりの三人の個人的な事情が入りまくった音楽の作成作業・・・
出版への残された時間は残り二週間、かずさのコンサートの本番のその日・・・
あれ・・・なんか・・・この構図って・・・
!!!!!!!!!!!!!!!!!
5年前の・・・あの学園祭の・・・
ウワーーーーーーーー!!!!!!!!!
エモエモエモエモエモエモエモエモエモエモエモモ
体中がエモになってしまった。
もうここの最後の最後でこの展開を持ってくるのはあまりにもズルすぎる。
だってお前・・・三人で幸せになるって決めてからまたあの5年前の再演をしようだなんて・・・
なんか感動と不安と嬉しさがないまぜになってメチャメチャニヤニヤしてましたここ。
かずさは精神が不安定になっていたのもあり、最初はひたすらに雪菜を拒絶する。
勝者の目線で敗者を見下しにきたのかとか、絶対にピアノなんて弾かないとか・・・
ここの構図がかずさtrue後半の傷ついた雪菜と正気のかずさと真逆になっていて良さがあった。
聞く耳持たずのかずさをあくまで雪菜はゆっくりと諭していく。
会ったその日には話は進展せず、雪菜は一つ置き土産を置いて去った。
それは雪菜の手作りのケーキだった。
この日は雪菜の誕生日、家族と春希の大切な時間である自分の誕生日パーティを捨ててまでかずさに会いに来た・・・
かずさは複雑な感情を抱えながらも雪菜への思いを変えていく。
この辺もう雪菜とかずさが普通に会話をしてるという事実だけでめちゃくちゃ泣けてた。
coda通してこの二人が会話してるシーンがかずさtrueのあそこだけでそれがあまりに悲しい内容だったから・・・
ウッウッよかったねえ~~~あんたたち~~~~ってお母さんみたいなツラしながらクリックを押してた。
あくまで曜子さんと春希以外の人物を拒絶し続けるかずさ。
そんなかずさに雪菜は私があなたを愛しているからと、もっと自分の世界を広げていってほしいと語りかけ続ける
春希だけに向けていたピアノも、もっといろいろな人に向けて弾けばもっと世界は広がっていくだろうと。
ここでとにかく雪菜はかずさに対してかずさが大好きだってことを本当に熱心に伝えてて、胸が熱くなってしまった。
かずさは自分のような嫉妬と独占欲に塗れた最低の人間を好んでくれる人間なんているはずがないと自虐的に突っぱねる。
これに対して雪菜は醜い人間を好んでいけないなんてことはないと叫び、
かずさ自身の決定的な矛盾を突きつける。
あなた自身がその理論を破綻させていると。
かずさは雪菜に思わず手を上げてしまう。
雪菜も返す刀でかずさにビンタを返す。
罵声を返し合いながら、本音をぶつけ合いながら、取っ組み合いの喧嘩をして・・・
お前・・・お前こんなの青春じゃん・・・青春漫画じゃん・・・
ヒロイン同士の喧嘩シーンっていう、見ようによっては胸が痛くなるシーンのはずなのに、
もうどうしようもなく清々しくて、そして安心するシーンだった。
あれほど春希を介して嘘と嫉妬がないまぜになった関係を続けてた二人がようやく本音でぶつかりあってるんですよ?泣くしかない。
こんな全力の喧嘩のあとの夕暮れの河原みたいなCGをこのゲームで見られると思わなかった。
血尿美術館のメイン展示に抜擢不可避。
翌日、いつもどおり雪菜がホテルの部屋を訪れるとかずさはいなくなっていた。
激しく狼狽してかずさを探す雪菜。
かずさはスタジオにいた。
ピアノを続けるために、ミニアルバムはまだ無理でもコンサートには出ると決意して。
天の岩戸が遂に開いた。
雪菜の思いが、かずさに届いた。
第一段階をクリアした雪菜はかずさの部屋に泊まり込みでミニアルバムのために説得を続ける。
ここも5年前にかずさの入部のために勧誘を続ける春希の図と被っててめちゃくちゃエモくなる。
この辺になるとかずさの態度も完全に軟化してて雪菜とあの頃のように”友達”としての喋り方に変化してくる。
ウッウッ・・・よかった~~~~よかったよ~~~~二人が仲良くなって~~~~
二人は酒飲みながら春希に対しての愚痴を言い合ったり、本音での語り合いを通じて5年間の溝を埋めていく。
二人が交友を深めていく中でも刻一刻と迫るタイムリミット。
曜子さんもコンサートを中止にすると判断するも、必死で春希が二人を信じてそれを繋ぎ止める。
雪菜がかずさを救ってくれると信じて、その間の露払いは全て自分が請け負うと決めて。
5年前、無茶を通して奇跡を実現させたことがあるから。
絶対に失敗するわけがない、何もかも大丈夫という前向きな姿勢を崩さずに。
北原春希・・・お前今最高にカッコいいよ・・・まるでエロゲーの主人公みたいだ・・・
曜子さんはその日の終わりまでにかずさを決意させることが絶対条件のタイムリミットとして設けた。
春希はこれも二つ返事で承諾する。雪菜を絶対的に信頼して。
一方二人は会社にも行かず、ピアノのレッスンにも行かず、ただ二人ベッドの中で語り合っていた。
かずさは吐露する。やはり自らは雪菜とは違う、春希と母がいなくなった世界は耐えられない。しかし自分には新しく世界を作り直す強さなんてないと。
雪菜は優しく諭す。
今の私たちの世界を作ったのはあなただと。
その強さがあれば、絶対にまた世界を作っていけると。
なんなんだ・・・?小木曽雪菜・・・聖母なのか・・・?
このCGがまた5年前のCGと対比になってて、
泣きながら抱きつく雪菜が、今度は泣くかずさを抱きしめてて・・・
ヤバスギでしょ。語彙力が無になる。
雪菜に諭されながら、かずさは自分の壊れゆく世界に対して雪菜に心からの救いを求める。
誰あろう雪菜が最も恐れている、仲間たちからの孤立。
ひとりぼっちになりたくないという心からの言葉に対して、
5年前から傷を負い続けているかずさを、5年間で強くなった雪菜が救う。
もう伏線の回収と対比のカタルシスが凄まじすぎて感動がすさまじかった。
ずっと「すげ・・・」「やべ・・・」「射精するわこんなん」とか言いながらクリックしてた。
その夜、曜子さんが定めたタイムリミットの直前。
春希は雪菜からの着信を取る。
電話口の雪菜はこう言った、「泣き止まない赤ん坊に子守唄を聞かせてやってほしい」と。
アッッッッ・・・もしかして・・・これは・・・・
春希はギターを取り出す。CCの頃雪菜だけに捧げると誓ったギターを。
電話口から聞こえてくる曲に合わせて雪菜も歌い出す。かずさのためだけに、かずさを勇気づけるためだけに・・・
曲は「届かない恋」だった。
ア~~~~~~~~~~~~~
あのちょっと早口で話しますね。
届かない恋って、もともとは春希がかずさのためだけを思って作った歌詞にかずさが春希のためだけを思って作った曲を乗せたもので、
それを5年前に雪菜が歌ってるのがどうしようもなく悲しい構図だったんですけど、
それがCCで雪菜がトラウマを乗り越えてかずさとの別れの曲のために二人で歌った曲に昇華して、
最後には二人の心からのエールとしてかずさだけに送られる曲になって・・・
ウワ~~~~~~~!!!!!!!!!!
ハアハアハアちょっとツバ拭きます。
とにかくこの「届かない恋」っていうこの作品でもメインの題材の曲をここでこう効果的に使うっていうのがものすごく感動して・・・
ウッウッもうだめだ体中の血液が全部エモになった。
二人のエールはかずさに確実に届き、かずさは全て受け入れて進んでいくことを決意する。
雪菜と春希とかずさで、三人で前に進もうと決意して。
声高らかに峰城大付属軽音楽同好会の復活を宣言しながら。
コンサートまではあと一週間。
春希はかずさの負担を考え、コンサートの曲もミニアルバムの曲も全て無難な既存曲を使おうと考えていた。
かずさは当然のようにそれを拒絶。
全て新曲で通す、私ならできると自信満々に言いながら。
それは5年前の自信と才能に溢れたあのときのかずさにそっくりで・・・
更にかずさは自身のピアノだけでなく雪菜と春希の歌とギターを入れた曲を収録すると息巻く。
素人の春希は当然焦りながら反対するが、そんな二人をニコニコしながら見つめて面白そう!と雪菜は賛成する。
それは5年前の二人を見つめてどんな提案も面白そうと乗ってくれた冒険心にあふれた雪菜そっくりで・・・
三人はスタジオに泊まり込みで一日の睡眠時間を極端に削って猛練習を始める。
それは5年前の・・・5年前の・・・ウッウッ・・・
とにかくここのシーンは三人の仲が良くなった描写も含めてすごく嬉しくなった。
あの最悪の状況からようやくこうやって幸せに過ごせるようになったんだなって・・・
途中でミニアルバムのジャケットデザインを三人で考えるシーンがあるんですけど、
まったく決まらずに悩んでる雪菜と春希にかずさが「真っ白でいいんじゃないかな」とポツリというシーンがあまりにも最高。
三人の出会いの象徴であるWHITE ALBUMをここで回収してくるんだなってめちゃめちゃにエモーショナルが押し寄せてきた。
春希の歌詞が完成したのがコンサートの二日前。
かずさの曲が完成したのが一日前。
何もかもギリギリで、間に合うわけがないと思われている中でも三人は失敗を露程も考えずただ練習を続ける。
遂にかずさのコンサートの当日。二人は曲を完成させなくてはならないためにかずさのコンサートには行けない。
当然心配する二人だが、かずさは絶対に失敗するわけがないから安心して見ていろと息巻く。
一世一代の大演奏をして見せると自信に満ちた表情と言動で。
春希が来なかったためにボロボロの演奏をしたかつてのかずさの姿はもうどこにもなかった。
かずさはコンサートの開演前、観に来ていた依緒と武也を楽屋に呼び出した。
この二人も他のルートでは雪菜と春希の恋敵って印象をかずさに抱いてたんだけど、
そんな二人に対してもかずさは友達でいてくれてありがとうと言葉を送る。
ここはね・・・かずさがね・・・ものすごく成長してるシーンで・・・
春希と曜子さんだけだった世界から、もっと世界を広げようとするためにその二人以外にも友情を誓って・・・
雪菜の献身的なコミュニケーションは、かずさをものすごく強い女に成長させていた。
二人もそれを快く受け入れて、三人が仲良く歩める未来を心から祝福していて・・・
ア~~~~~~よかった本当によかった。
この二人が喜んでいる姿はある意味雪菜とかずさの喜びの姿以上の価値があるかもしれない。
コンサートは当然のように大成功。
大喝采を浴びてかずさは凱旋する。
雪菜と春希はコンサートの結果にやきもきしながら練習を続ける。
締切まであと数時間というところでかずさが急ぎコンサート衣装のままスタジオに到着する。
コンサートの大成功を祝福しながらも急ぎ新曲のリハーサルを始める。
リハーサルが終了し、本番になったときにはすでに締切まで一時間を切っていた。
ここでかずさが告白を始める、雪菜たちがあえて目を逸し続けていた問題に対して回答を出すため。
コンサートが終わり、この収録が終わったあとこれから先はどうなるのか。
かずさはコンサートとこの収録を通じてピアノへの愛情を取り戻していた。
そしてやはり自分にはピアノしかないということも。
だから順当に考えればまた外国に戻って、かずさはピアノと向き合い大成していくことになる。
三人での幸せを何より望んでいる雪菜に対してそれは残酷すぎて受け入れられない事実だからこそこの瞬間まで目を逸し続けていた。
かずさはしっかりとした口調で語る、もう日本に未練はない、日本でやることは終わったと。
雪菜は涙ながらにやめてくれと否定し続ける。
このタイミングでこの話するのかよかずさ・・・せっかくみんなで幸せになってるのによ・・・って思ってたら、
かずさは日本に残ることを選択した。
日本に未練がないからこそ、もはや日本という国を忌避する意味も消えたからこそ。
そして何より強くなったかずさが二人の隣にいることを選択した結果で・・・
かずさ~~~~~~~!!!!!!!!かずさお前~~~~~~!!!!!!!!
告白を受けて雪菜は大泣きする。でもそれは悲しみや悲痛に溢れた涙じゃなくて、心からの歓喜と祝福からの涙だった。
何度も何度も雪菜を泣かせてきた二人が、久しぶりに流させた歓喜の涙だった。
時間が戻り、コンサートの開演前。
曜子さんとかずさの会話の回想になる。
ピアノの道を極めると言いつつも日本に残る宣言をしたかずさに曜子さんは動揺する。
かずさはそれに対して、こう続ける。
あなたを一人のピアニストから一人の母親だとして世間に認められるまでこの国で戦い続けると。
娘として母を支えつつ、あなたの残した軌跡を正しく継いでいくと。
それまで人生の目標だった”冬馬曜子”から、一人の母でいてくれとお願いして。
娘として母親でいてくれてありがとうという最大限の賛辞を伝えて。
ここまで決して泣くところを見せなかった曜子さんもここでめちゃくちゃに泣く。
でもそれ以上におれが泣いた。
ここは間違いなく今までのシーンで一番泣いた。
甘えん坊で、誰かに甘えることしかできなかったかずさが、あなたを守ると明確に宣言してるんですよ!?
ここで泣かなくてどこで泣くのよってぐらい泣いてしまった。
やっぱり親子の絆的なシーンに弱いのかもしれない。
無事に本番も終え、長く過ごしたスタジオを後にする春希たち。
かずさは祭りの終わりを惜しむようにスタジオでピアノを弾き続ける。
そのシーンもまるであのときの全てが始まったかずさと春希のシーンのようで・・・
でも、もうかずさは強くなっていた。過ちは犯さなかった。
三人で帰ろうと言う春希に対して、今だけは雪菜の隣にいてやれと激励する。
自分はもう大丈夫だと。お前たち二人の幸せを私は見守ると。
どれだけ成長したんだよかずさ・・・お前は本当にすごいよ・・・
春希に一生恋心を抱くことは変えないことを宣言しつつも、最高の友人のままでいると誓って。
三人でいることをこの先も誓って・・・
全てを終え外に出ると雪が降っていた。
外で待つ雪菜にかずさとではなく二人で帰ろうと伝える春希。
帰る先はかずさのホテルでなく、春希の自宅。
春希は大阪に行ったあの日から温存していたプロポーズというカードを遂に切った。
かずさのことは変わらず好きだ、だが愛しているのは雪菜だけだと。
見ようによっては最低かもしれないけど、ここまでたどり着いた春希だからこそ言える最高の決断で。
当然雪菜は受け入れて・・・と思ったら何か不穏なときに流れるBGMが流れ出す。
えっちょっと待ってもうここまで来たら幸せになるだけだよね勘弁してよってバリクソに焦ってしまった。
雪菜は春希の今までの全てを責め、糾弾し、罵った上で最後には許してほしいという言葉に対して甘えるなと泣きながら叫ぶ。
雪菜は必死だった。
かずさの側にいて必死に説得しているときも、常にギリギリの状態で動き続けていた。
ふと気を抜けば流れ出しそうになってしまう嫉妬や怒り、黒い感情を抑え込むのに必死だった。
春希の携帯に目の前にいるはずの雪菜から何通ものメールが届く。
それは春希からのかずさの介護報告に対して雪菜が書いたものの遂に送ることはなかった返信の数々。
かずさと春希が会っていることに対して、理性では割り切れない黒い感情が滲み出した返信の数々。
雪菜は恐れた、この感情が漏れて春希に伝わることを。
かずさとの三人の幸せの妨げになってしまうことに。
だから最後まで隠し通した。ギリギリになりながらも、折れそうになりながらも。
強すぎて優しすぎるように見える小木曽雪菜は、普通の感情があって普通に悩むどうしようもないぐらい普通の女の子だった・・・
こんな私でも愛してくれますかという問いに対しての春希の答えはもちろん決まっていた。
というか全プレイヤーがそんなことで雪菜のこと嫌いになれるわけ・・・ないだろ!!!!って思ったに違いない。
北原春希とシンクロ率が最大になっていた。
雪菜は、5分間だけ私の黒い感情を吐き出させて、そして終わった後全てを忘れてほしいと春希に嘆願する。
春希に抱きつきながら今までの、5年前から抱き続けた複雑な感情を全て吐露する雪菜。
ああ・・・そうだよ・・・・・・
ずっとずっとどのルートでも悲しくて辛い思いして・・・
だからもう幸せになったっていいんだよ・・・・
この5分間の吐露のシーンはゲーム内通しても最大級の名シーンだったと思う。
春希の自宅に到着した二人はエッチを始める。
というかエッチシーンが久々すぎてここに至るまでホワイトアルバム2がエロゲーであることを完全に忘れていた。
完全に結ばれて、わだかまりもなく将来を誓いあった後のエッチシーンだったので一種の神々しさすら覚えた。
これほど達成感と感動に溢れたエロシーンをおれは今まで見たことがない。
そりゃ春希も挿入から3クリックで射精してもしょうがねえわ・・・今だけは何しても許すよ・・・
翌日、二人はベッドの中で語り合う。
雪菜は婚約者特権と称して春希にあるお願いをする。
それは春希の母親との和解。
今までどのルートでも踏み込まれず、春希ももう諦観の念で見続けていたその関係に踏み込んだ。
雪菜は言った、みんながみんな幸せでなくては満足できない。
自分自身の幸せのためには、みんなが幸せになる必要があると言って。
春希は雪菜のあまりにも強い愛に感銘を受け改めて誓った。
これから先、命すら雪菜に捧げることを、一生添い遂げることを。
場面が変わって半月後。
かずさの特集が組まれ、ミニアルバムが付属した雑誌は発売前にも関わらず入手困難という大人気ぶり。
ここでかずさが雑誌を買いにいった書店の人にサインを求められるシーンがあるんですけど、
拒絶しないでちょっと困惑してるぐらいの描写になってるのがまたいい。
あの雑誌のマスコミを必死で払い除けていたかずさとは思えない。
がんばって世界を広げようと努力し続けてるんだよな・・・
小木曽家で、雑誌の発売パーティーをするために準備を進める雪菜。
それはもちろん三人で。春希と雪菜とかずさたちで・・・
孝宏くんが雑誌の付録CDを再生し、かずさたちが作った曲『時の魔法』がスタッフロールと共に流れ始める。
この曲がまたよくて・・・「ゼロからonce again」って歌詞が・・・
ちゃんと5年前をもう一回再現して、ゼロから再スタートして幸せになった三人を歌ってる曲なんですよね・・・
スタッフロール劇中歌の部分で、この曲だけちゃんと作詞:北原春希 作曲:冬馬かずさ 歌:小木曽雪菜の表記になってるのも最高。
EDの最後、春希と雪菜の結婚式の様子を描いたCGが流れる。
もちろん、そこにはかずさがいて。
かずさルートでかずさが「二人の結婚式で私がオルガンを弾いているような未来もあるのかもしれない」とポツリと言うんですけど、
それが現実に・・・・みんなで仲良く・・・・・
よかった~~~~~~~~~~~~~~~本当にみんなで幸せになれてよかった~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
もうおめでとうおめでとうって拍手しながらエンディングを見てた。
このルートにはエピローグがなくて、このCGが実質エピローグなんだけど、
最高の幸せな気分でルートを終えることができた。
総評。
雪菜trueは完全無欠のハッピーエンドだった。
誰もが幸せになって、全部が全部いい方向に向かっていく理想的ともいえる終わり方。
かずさtrueのかずさがたった一人幸せになるそれとはあまりに対極的な終わり方とも言える。
WHITE ALBUM2自体が、この二人の対比とも言える関係性がテーマになってると思ってて、
強すぎる小木曽雪菜と、弱すぎる冬馬かずさの対比。
二人の”幸福”という概念に対する考え方の違い。
かずさは曜子さんと春希だけの狭い世界だけの中で、それだけを守ろうと奮闘してあの幸せを捕まえたのに対して、
雪菜は自分以外にもみんながみんな幸せにならなければ自分も幸せになれない優しさと強欲さを持っていて、
だからあの終わり方になったのは必然だったんだろうなと思う。
そういう幸せの理念を持っていた雪菜だからこそ、ただかずさを甘やかすだけで終わってしまった曜子さんや春希のようにならず、
ああして強く成長するまで一緒にいてあげることができたんだろうなと。
でもその裏では普通の女の子みたいに苦難して、感情に掻き乱されてて・・・
そういう矛盾とも言えるものを抱えつつも強く強く成長していったことが小木曽雪菜というヒロインの最大の魅力なんだよな・・・
ここまで長々と書いておいて言うのもなんだけど、このルートを感想とかCGとか、話だけを見て良さを全部感じ取るのは絶対に無理だと思う。
ここまで雪菜が他のルートで苦しい思いをして、幸せになれなかった姿を何回も見せられたからこそのこのカタルシス。
プレイ中ずっとずっと幸せな気持ちだったのはこのゲームの中では間違いなくこのルートだけだった。
他にも今までのシーンの対比とか、他のルートと比べ物にならないぐらいたくさんあって、
だから今までこのゲームに真面目に向き合ってきた最大級のご褒美なんだろうな・・・このルートは・・・
このゲームを人に勧めるのを今までためらってたけど、このルートをやったあとだとその意見が変わってしまう。
これだけの開放感を味わえるノベルゲームはそうないと思う。
みなさんWHITE ALBUM2をプレイしましょう。
そしておれの感情のはけ口になってくれ。
これでWHITE ALBUM2のルートが全て終わり、一応はクリアとなった。
間違いなく傑作と言えるゲームだと思う。
話自体の面白さももちろんなんだけど、成人向けのノベルゲームっていうニッチな媒体の活かし方がうまいからこそここまで評価されたんだろうと感じる。
雪菜のライブに行こうとしたときの『行かない』と『行けない』の選択肢とか、
CCであった一見してかずさルートに行けそうだけど絶対に選べないフェイクの選択肢とか、ああいうのはノベルゲームでしかできないよなと思う。
エッチシーンも、ただ入れてあるんじゃなくて男女の情念を描くための効果的なエフェクトとして使われてて、成人ゲームである必要性が万全に生かされてる。
非エロ版もあるらしいけど、絶対にこのゲームはエロ版をやったほうがいいです。ストーリー上必要なセックスが多すぎる。
おれ自身このゲームを始めたときはここまで感情を動かされるなんて微塵も想像してなかった。
特にノベルゲームでこんな感想を1万文字超えて書けるようなバカみたいなことをするゲームは後にも先にもない気がする。
本当にこのゲームをプレイできてよかった。
メインストーリーが終わったあとのアフターストーリーやボイスドラマもまだ残っているのでゆっくりと消化していきたい。
このブログ、書き始めてからもう7時間ぐらい経ってます。
今日は朝から仕事なのに・・・・・・
そんなことを気にすることもないぐらいに夢中になって書いてしまった。
ありがとうWHITE ALBUM2。
終わり